2019年11月17日(日)

​愛知県春日井市

愛岐トンネル群
3号、4号、5号、6号

爆クラ アースダイバー vol.3
トンネルのクラシック
~暗闇で聴く打楽器、声楽、器楽、そしてオーケストラの音響~
in
愛岐トンネル群

Baku-cla earth diver vol.3

Classical music in the tunnels

~Percussion, choral, guitar, flute, vocal and orchestra sounds in the dark~

Aigi tunnels in Kasugai

2019年11月17日(日)

Open 12:00 Start 13:00 Close 16:00

暗黒のなかでは、我々の想像力は、

明るい光におけるよりもたくましく働くのを常とする。

(エマヌエル・カント)

愛知県春日井市に廃線後の今もその姿を残す、愛岐トンネル群。

その4つのトンネルで演奏、表現されるクラシック音楽たち。

原始のDNAを呼び覚ます打楽器に始まり、

最後はサウンドシステムによって再生されるあの名曲名演奏が、

トンネルの暗闇と空気と歴史性の中で、

どんな響きとなって私たちの心に響くのか?!!  

音楽の歴史をたどるがごとくの<胎内巡り>が誘う、

アナザーワールドを体験してください。

INFOMATION

<出演者>

林正子(ソプラノ)

池上英樹(打楽器・マリンバ・パフォーマンス)

泉真由(フルート)

松田弦(ギター)

名古屋芸大・女声アンサンブルMarimo座(女声アンサンブル)

白井剛史/プリミ恥部(ボイス&身体パフォーマンス)

 

石黒謙(サウンドシステム/アコースティックリバイヴ)

湯山玲子(サウンド・アーティスト)

Masako Hayashi (vocal:soprano)/Hideki Ikegami (percussion,marimba,performance)/Mayu Izumi(flute)/Gen Matsuda(guitar)/12 Female ensemble Marimoza/Takeshi Shirai, Primitchibu(voice and body performance)/ Ken Ishiguro(sound system:Acoustic Revive)/Reiko Yuyama(sound artist)

 

 

 

<日時>

2019年11月17日(日)

 

Open 12:00 Start 13:00 Close 16:00

 

<料金>

一般 ¥5,500


VIP  ¥7,700

(限定20席、トンネル内音楽鑑賞背もたれ椅子席付き)


※消費税込み。
※VIPチケットは前売りのみの販売となります。
※中学生以下は保護者の同伴をお願いします。

当日一般 ¥6,000

*小雨決行、荒天で中止の場合は当日にHP等で発表いたします。

​チケットはPeatixよりお申し込みできます。

*上の赤文字をクリックして下さい。

 

<場所>

愛岐トンネル群

3号、4号、5号、6号

トンネル群住所:

愛知県春日井市木附町/愛知県春日井市玉野町

Aigi tunnels

(Tamanocho,Kasugaishi,Aichi)

 

 

<アクセス>

名古屋駅からJR中央線 多治見行き各駅停車に乗り、32分。

定光寺駅下車。駅の下の小径を上流へ300mで入り口ゲート。(当日は案内板が出ます)

※愛岐トンネル群および定光寺駅周辺には駐車場は一切ありません、JR中央線をご利用下さい。

From Nagoya Station, take the JR Chuo Line bound for Tajimi. Get off at Joukouji Station.

The entrance gate is 300m upstream on the small path under the station.

愛岐トンネル群公式HP

http://aigi-tunnel.org

 
CONCEPT
トンネルの暗闇の中に響く音楽を
五感で感応する体験である。

名古屋駅から電車で約30分の旧国鉄中央(西)線の廃線跡に残された、全13基のトンネルからなる産業遺産である愛岐トンネル群。その中の3号~6号(定光寺駅~県境)の4つのトンネル空間を使った、クラシック音楽のサイトスペシフィック・アート。

 

 外部から隔絶された空気の温度、匂い、漆黒の暗闇、洞窟のような音響空間4つにそれぞれテーマを設定。観客はトンネルを移動しつつ、最初に打楽器、次に合唱、3番目に器楽の生演奏、ラストは生のソプラノ声楽、そして、特別に設営されたサウンドシステム用いての交響曲たちが再生されていく。音楽の発生からその進化、人間との関わりに意識が向っていくような”場”を、暗闇を感じる視覚、それによって研ぎ澄まされる聴覚と五感の変化を体験していく試み。

 

 

打楽器→12人の女声アンサンブルによるミサ曲は、

人間にとっての音楽の意味を伝えてくれる。

 

最初の3号トンネルで演奏されるのは、打楽器とヴォイス。人間が道具を使うようになったそのときから、「モノを叩いて音を出す」という行為は始まり、それはすぐにコミュニケーションの方法となって、リズムでもって人々の一体感を引き起こし、遊びや快楽をもたらす「音楽の事始め」となった。暗闇に打楽器のビートとヴォィスが轟くとき、観客の心は鍾乳洞に垂れさがる石灰のつららを叩いたクロマニヨン人とシンクロするのだ。

 

 次の4号トンネルに流れるのは合唱。キリスト教の布教に大きく貢献したのは、教会で歌われる賛美歌であった。それは声を通じて、神に近づく信仰の方法であり、教会空間にいかに声を美しく響かせる発声法は、のちに大劇場を轟かせるベルカント唱法に繋がっていく。ここでは12人の女声アンサンブルの響きを暗闇の中で堪能する。

 

 

フルートとギター→ソプラノ独唱と

サウンドシステムによる交響楽ほかが、異界の扉を開く

 

その次の5号トンネルの中で演奏されるのは、フルートとクラシックギターという、ふたつの器楽。草笛の原理からも分かるように、楽器の事始めのような存在のフルート、そしてギターは、洞窟を住み家とした流浪の民ローマの魂の楽器。ヒューマニティー溢れるふたつの楽器の響きは、孤独から脱して、集団をつくる人間の本性と

笛と弦という器楽の必然を浮き彫りにするだろう。

 

 そして、最後の6号トンネルの暗闇の中で最初に立ち現れるのは、ソプラノ。「人の声というよりも自然現象」のようなソプラノ発声は、トンネルの空間に異界を出現させるだろう。そして、コンサートホールではなく、深い暗闇の中に流れるオーケストラサウンドの音響体験は、まさに、アナザーワールドとの交信。蒸気機関車のノイズを音楽に取り入れた、オネゲルの交響的断章(運動)第1番『バシフィック231』は、ここを通過していた鉄道のオマージュを通して、土地の記憶を呼び起こす。シベリウス『交響曲第7番』の幽玄、日光陽明門とエカテリーナ宮殿が頭から落ちてくるようなサン・サーンス『交響曲第三番《オルガン付き》』の豪奢、冷たい熱量と死の予感に満ちているマーラー『交響曲第9番』などが再生予定。それらの音楽は、時空を越え、観客の心を深い精神性の領域にまで誘っていくだろう。

 

 

There are 4 tunnels abandonne in Kasugai near Nagoya that local NPO manages. I succeeded in negoting to use these for  <Baku-cla earth diver>and classic concert on 17.Nov.

 

The plan of this tunnel concert is “Experience the history of music”.The drumming will be played in first tunnel, The church choir of 12women will be in the 2nd . Flute and guitar will be in the 3rd.The sound system classic music and vocal will be in the 4th in the dark. 

 

愛岐トンネル群とは

 

1900(明治33)年から、1966年まで利用されていた、名古屋~多治見間を結ぶ国鉄中央(西)線の廃線跡に残された全13基のトンネルからなる産業遺産。庄内川沿いの約8キロに及ぶ地域に残されている。40年以上放置されていたが、春日井市の市民団体、愛岐トンネル群保存再生委員会(現在はNPO法人)が、このトンネル群を掘り起こし整備し続けている。3号~6号(定光寺駅~県境)間はある程度整備が進み一般公開(春と秋)が行われている。 また、多治見支部も新たに創立され、7号~14号トンネルの整備に向けての準備が行われている。

爆クラアースダイバーとは

 

その土地や場所が持つ温度、空気感、匂い、土地の記憶など地場の魅力を全身で感じながら、5感ブラスアルファでクラシック音楽を「聴く」音楽環境体験を、湯山玲子(サウンドアーティスト)+石黒謙(サウンドシステム/ACOUSTIC REVIVE)が創り出すサウンドアートプロジェクト。クラシック音楽をコンサート会場から脱出させ、自然や建築物などの「環境」の仲で、温度や匂い、風やうつろう自然光の中で聴く=体感するというものである。

 

第1回目

2018年12月1日には、『水島臨海工業地帯の工場夜景と瀬戸内海のサンセットを体感する船の音楽会』を岡山県倉敷市児島にて開催。定員70名の遊覧船の中にサウンドシステムを持ち込み、クラシック音楽の数々と移りゆく船上からの光景、船上で感じる振動からなる時間芸術を実施した。70人キャパの遊覧船をチャーターして、サウンドシステムを搭載し、第1便がサンセット時の瀬戸内海に、第2便が水島臨海工業地帯の工場夜景とともに漆黒の闇の中を船出した。

第2回目

2019年5月3日、4日には、『彫刻家のアトリエの中で、ステレオサウンドを聴く 〜ストラヴィンスキーとか、人の声とか』を、東京谷中にある日本における近代彫刻の雄、故・平櫛田中邸の当時の豊かで創造性のある建築空間であるガラス張りのアトリエにて開催。1970年後半、CD前夜に日本の家電メーカーがその技術の総力を挙げて作った 家庭用オーディオシステムを持ち込み、ストラヴィンスキーを始めとしたレコード録音物を聴く。「音楽は、人がわざわざ正体に聴くものだった」時代の時間と空間を作り出すという、サイトスペシフィック・アートの試みであった。

PROGRAM

観客は、3号トンネルから音楽体験をスタートし、全4つのトンネルを移動して、

演奏&音像と出会っていく。

3号トンネル

「打楽器と声の闇」

池上英樹(打楽器・マリンバ・パフォーマンス) 

Hideki Ikegami (percussion,marimba,performance)

第46回ミュンヘン国際音楽コンクール打楽器部門で最高位入賞。第16回日本管打楽器コンクール打楽器部門第2位入賞。青山音楽賞、文化庁芸術祭音楽部門新人賞などを受賞。パリ国立高等音楽院、カールスルーエ音楽大学ソリスト科で学び、帰国後2004年リサイタル<Performance!! >を行う。ヨーロッパでは著名なピアニスト、ヴァイオリニスト、オペラ歌手に師事し、特にオペラ歌手のもとでベルカント唱法を打楽器に応用する技術を学ぶ。世界各国の音楽祭の他、富士山河口湖音楽祭、ラフォルジュルネジャポン、東京春音楽祭、仙台クラシックフェスティバル、サントリーサマーフェスティバル、軽井沢八月祭、ロームミュージックフェスティバル等に出演。また山梨での音楽活動がドキュメンタリー番組や24時間テレビなどで放送。テレビ朝日<題名のない音楽会>他メディアにも度々出演している。サントリー音楽財団25周年記念公演でクセナキス<オレステイア>の打楽器ソロを務め、マリンバでは、東京春音楽祭にて全曲バッハプログラムで公演を行う。近年は作曲、編曲活動に加え、フラメンコダンサーとしても邁進しており、2014年より打楽器を中心にダンスパフォーマンスを融合させた自作自演の一人舞台<MOSAIC-モザイク>を発表し始める。唯一無二の世界観を持った打楽器界の鬼才。

http://www.ikegamihideki.com

白井剛史/プリミ恥部(ボイス&身体パフォーマンス) 

Takeshi Shirai, Primitchibu(voice and body performance)

プリミ恥部名義の音源として『シュペルヴィエル』『プリミ恥部な世界サウンドトラック』『UFOPIA』を自身が主宰するレーベル『whiteholerecords』よりリリース。映画『プリミ恥部な世界』監修。チャットモンチーMV『春夏秋』クリエイティブプロデューサー。LAWSON HMVで吉本ばなな、矢作直樹、TOWA TEI、UA、辛酸なめ子、瀧波ユカリ、中原昌也YOSHIMI(Boredoms)、IPPI、オオルタイチ、河野未彩等と対談。著書に『樹ぴター』(文芸社刊)『気をつかわずに愛をつかう』(アーバンプロ出版センター)『愛を味方にする生き方』(青林堂)『「違うこと」をしないこと』※吉本ばななとの特別対談を収録(角川書店)『地球の新しい愛し方』(青林堂)宇宙マッサージをする。(9年間で約45000人)。

4号トンネル

「合唱の闇」

名古屋芸大・女声アンサンブルMarimo座(女声アンサンブル)

12 Female ensemble Marimoza

名古屋芸大の声楽家たちで構成され、ソロ活動に加え女声アンサンブルとしても精力的に活動。2011年第1回目のコンサート(電機文化会館)が好評を博す。その後、東海地方を中心に美しい女声アンサンブルで効く人を魅了している。レバートリーはミサ等の宗教曲からオペラ・オペレッタ・邦人作品の合唱曲まで幅広い。2016年ウィーン国立劇場出の復興支援コンサート、聖シュテファン大聖堂奉納演奏に出演。いずれも源太の音楽関係者から高い評価を受け、絶賛される。今夏はイタリア・ヴァチカン市国より招待され、サン・ビエトロ大聖堂ミサ、システィーナ礼拝堂奉納演奏を行う。また、アッシジ・サン フランチェスコ大聖堂でのコンサートにも出演。同教会の聖歌隊合唱ともコラボレーションが決まっており、文化交流の役割も果たしている。現在、主宰馬場浩子とメンバー13名。専属ピアニスト秀平雄二。

5号トンネル

「フルートとギターの闇」

泉真由 (フルート)

Mayu Izumi(flute)

高知県出身。桐朋学園大学を首席で卒業。第13回日本フルートコンヴェンションコンクールソロ部門第1位、吉田雅夫賞。第21回日本木管コンクール第2位。他多数入賞。(一財)地域創造 公共ホール音楽活性化事業(おんかつ)登録アーティスト。これまでに2枚のCDをリリース。レコード芸術特選盤。現在は、ソロ、室内楽奏者としての活動と、日本各地のプロオーケストラ、吹奏楽団に客演を重ねる。2019年より琉球フィルハーモニックオーケストラ客演首席フルート奏者に就任。桐朋学園大学、洗足学園音楽大学で非常勤講師を務め、後進の育成に力を入れている。第9回かわさき産業親善大使。

松田弦(ギター)

Gen Matsuda(guitar)

高知県黒潮町出身。16才からクラシックギターを始める。2009年第52回東京国際ギターコンクール第1位、2013年アントニー国際ギターコンクール(フランス)第1位をはじめ、2000年~2013年のあいだに国内外8つのコンクールで第1位受賞。2013年、CD「弦想~Gen-Soul~」でキングレコードからメジャーデビューし、2014年、CD「esperanza」発売。2017年、フォンテックより「everGrEeN」発売。3枚ともレコード芸術誌にて特選盤。など、7枚のCDを発売。2011年~2016年にフランス、オーストリア、スペインに留学。日本各地を始め、オーストリア、ドイツ、フランス、スペインなどでもリサイタルを行う。クラシック以外との共演も多く、活動の幅を広げている。http://www.matsuda-gen.com

6号トンネル

「声楽、交響曲と管弦楽の闇」

林正子(ソプラノ)

Masako Hayashi (vocal:soprano)

京芸術大学音楽学部声楽科卒業、同大学院修了。二期会オペラスタジオ修了。原田茂生、竹村靖子、マルチェッラ・レアーレ、ジル・キャシュマイユの各氏に師事。学部在学中に安宅賞受賞。2001年五島記念文化オペラ新人賞受賞。『コシ・ファン・トゥッテ』フィオルディリージ、『椿姫』ヴィオレッタ、『リエンツィ』イレーネ、『ラ・ボエーム』ミミ、『タンホイザー』ヴェーヌスなどのオペラ出演のかたわら、東京都交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、新星日本交響楽団、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団などの交響曲やレクイエムのソリストをつとめる。又、96年、99年銀座セゾン劇場公演「マスター・クラス」のシャロン役をつとめるなど活躍の範囲を広げた。1998年、スイス・ロマンド管のドイツレクイエム以後、オーストリアの音楽祭にて、ナポリ、テアトロ、サンカルロのヴェルディレクイエムをはじめとして、ヨーロッパでのコンサート活動を始める。第3回藤沢オペラコンクール第1位、福永章受賞。2000年トゥルーズオペラ国際コンクール入賞。02年1月新国立劇場・二期会共催『忠臣蔵』お艶、同年7・8月二期会公演『ニュルンベルクのマイスタージンガー』エーファで出演。03年2月二期会公演『カルメン』ミカエラで出演。現在、ジュネーブ音楽院在学中。二期会会員。

湯山玲子(サウンドアーティスト)

Reiko Yuyama(sound artist)

著述家、プロデューサー。現場主義をモットーに、クラブカルチャー、映画、音楽、食、ファッション等、博覧強記にセンスが加わった独特の視点にはファンが多い。 NHK『ごごナマ』、MXテレビ『ばらいろダンディー』レギュラー、TBS『情報7daysニュースキャスター』などにコメンテーターとしても出演。著作に『女ひとり寿司』 ( 幻冬舍文庫 ) 、 『クラブカルチャー ! 』( 毎日新聞出版局 ) 『女装する女』 ( 新潮新書) 、『四十路越え ! 』( 角川文庫 ) 、上野千鶴子との対談集「快楽上等 ! 3.11 以降の生き方」 ( 幻冬舎) 。『文化系女子という生き方』 ( 大和書房)、『男をこじらせる前に』(kadikawa文庫) 等。ク日本大学藝術学部文芸学科非常勤講師。(有)ホウ71取締約。クラシック音楽の新しい聴き方を提案する爆クラ! 主宰。父は作曲家の湯山昭。

http://yuyamareiko.blogspot.com

石黒謙(サウンドシステム/アコースティックリバイヴ)

Ken Ishiguro(sound system:Acoustic Revive)

日本が誇るオーディオケーブル・アクセサリーメーカー、ACOUSTIC REVIVE代表。その製品は世界各国で高い評価を受けており、フランスの音楽誌diapasonにおいて三度の金賞に輝く。アジア各国で「音神」と呼ばれ、独自の音質向上術により世界最大のオーディオイベントであるドイツミュンヘンハイエンドショーにおいて関与したブースを450社中最も音の良いブースに与えられるベストサウンドアワードに3年連続で導いた。音響調整技術はオーディオに留まらず、大手レコードメーカーのスタジオやライヴハウスの音響調整など多岐に渡る。

https://acousticrevive.jp

 
CAUTIONARY NOTES

『トンネルのクラシック』を楽しんでいただくために

どうやって、現地に到着するか!
中央本線「定光寺」駅が最寄り駅です。名古屋から、多治見行きの各駅停車に乗って、32分。秘境感満点の無人駅には、今どきの自動改札マシーンがありますので、suicaの方は出口でピピッと精算して下さい。会場周辺に駐車場はなく、車も入れませんので、電車でのご来場をお願いいたします。スタートの13時に間に合わせるための9月現在の時刻表は、11:09 →11:42(余裕のスケジュール)、11:31→12:04、12:09→12:42(ちょいギリ)です。改札を出たら駅の下の小径を上流に約300m、約5分で入り口ゲートに到着します。


実は軽い里山歩きぐらいの、ネイチャーな場所です。
愛岐トンネル群の4つのトンネルの片道は、1.7Km。トンネル間は、遊歩道になっていて、ところどころにブランコがあったり、水車があったり、名古屋駅から電車で30分の場所とは思えないほどの大自然にふれることができます。ということは、道に柵もなければ、虫も出るという、山歩き気分の行程。そのあたりをご理解の上、ご来場下さい。

体験する音楽会の、時間と行程。
観客のみなさんは、愛岐トンネル群3〜6号の4つのトンネルを歩いて移動し、それぞれで演奏、再生されるクラシック音楽を、トンネルの暗闇の中で体験していただきます。各トンネルの演奏時間は、約15分、最後の6号は60分を予定。山道+暗闇を歩いて聴いて、3時間の特別な体験になります。

スニーカーやトレッキングシューズがマスト。
かつて線路だった名残として、地面はほとんどがバラスト=敷石です。バレエシューズや革靴でも歩けないことはないのですが、足の裏と靴底が悲鳴を上げること必須。スニーカーでお越し下さい。

簡易椅子を、是非ご用意下さい。
地面が敷石のため、フェスのように地べたに座ることがなかなか難しい状態です。一般券の方は、釣りやレジャー用の簡易椅子をご用意いただくと、快適なリスニングが可能となります。好きな場所に行って、音と環境と自分自身の感性との語らいをお楽しみ下さい。あえて、トンネルの入り口にいて、外の自然音とのコラボを楽しんでみてもよろしいかと。

トンネルの中の音楽時間は、お静かに・・・・。
各トンネルの中で演奏される楽器や歌には一切、PA装置は付けていません。楽器によっては、非常に繊細な弱音もあり、ひそひそ声でも他のお客様の迷惑になることがありますので、沈黙を守って下さい。

トンネルの中は、暗いです。
いくつかのトンネルには、ガイダンスの光ラインが施されていますが、それでも基本、暗闇です。段差はありませんが、敷石地面のため足場はあまりよくありません。心配な方は、ペンライトや携帯の懐中電灯アプリで足下を照らしながらの移動をオススメします。そして、演奏が始まって、立ち(座り)位置が決まったら、是非、消灯を。なぜなら、これは「暗闇の音楽会」でもあるのです。

撮影、入ります。
本公演は、映像収録および写真撮影用のカメラが会場内に入り、ご来場のみなさまの様子がメディア媒体・記録映像等に映りこむ場合がございます。収録された映像・写真は様々なコンテンツに使用される可能性がございますので、あらかじめご了承下さい。

飲食関係。
持ち込み自由です。駅の周辺には、自動販売機もコンビニ、売店がないので、御準備のほどをよろしくお願いします。
 

 

<協力>

NPO法人 愛岐トンネル群保存再生委員会

株式会社東京MDE(クラシック音楽情報誌:ぶらあぼ)

猫町倶楽部

アリアCD松本大輔

<協賛>

FEMMES du MONDE

REPORT

爆クラ アースダイバーvol.3「トンネルのクラシック」リポート @愛知県 愛岐トンネル 2019.11.17(日)

 クラシック音楽を爆音で体感する——。ライヴハウスのスピーカーでクラシックを大音量再生し、音楽の新しい聴き方をアプローチし続けて来た湯山玲子主宰のトーク&リスニングイベント「爆音クラシック」。この“爆クラ”のキーワード「体感」の深層部により迫るのが「爆クラ アースダイバー」だ。クラシックの定石空間であるコンサートホール、爆クラの本拠地ライヴハウスさえも離れ、様々なシチュエーションにサウンドシステムを持ち込みクラシックの「音」を放つという試み。日本が誇るオーディオアクセサリーメーカー、ACOUSIC REVIVEの代表で、音響を手掛ける石黒謙と湯山がタッグを組んで生まれた企画である。これまで、第1回は岡山の瀬戸内海を走る船の中、第2回は東京・谷中の昭和の応接間文化を想起させる古民家(彫刻家・故平櫛田中のアトリエ)と、ことごとく独創的な場で実現されてきた。過去2回ともに、空間と音響の力のなかで味わう音楽体験は、湯山言うところの「その土地の温度、空気感、匂い、土地の記憶」と横並びに音楽を存在させ、クラシック音楽をただ「感じる」音楽へと、聴衆者の耳、体を解放してきた。
 そして今回、第3回目の舞台として実現したのは、愛知県春日井市の愛岐トンネル。1900年に開通し、1966年に廃線となった旧国鉄中央西線跡に残されたトンネル群だ。廃線以降、渓谷の藪に埋もれて存在さえ忘れ去られたころ、地元の古老たちの記憶を辿り40年ぶりに発掘されたといういわくを持つ。その全13基のトンネルの中から現在一般公開(期間限定)されている4つのトンネルを使い、それぞれにテーマ設定されたクラシックの生演奏を観客たちは移動しながら体験するのである。

 秋の青天にも恵まれたこの日。会場のトンネルを目指して、渓谷の勾配に貼り付くよう設置されたウッドデッキを上ると、山の樹々が茂り、眼下には一級河川の庄内川が広がるという山と川に囲まれたロケーション。そして、その先には威風に満ちた赤レンガのトンネルの入口。このトンネルこそ最初の「ライヴ会場」、3号トンネルである。名古屋のパフォーマーたち(堀江善弘[Dance]、鈴村由紀[Drawing]、新井田文吾[Bass])がトンネル前に集った約300人の来場者に向けてウェルカムパフォーマンスを披露した後、いよいよ「トンネルのクラシック」スタートである。

 「3号トンネル」の設定テーマは「打楽器と声の闇」。パーカッション界の鬼才、池上英樹の打楽器と、プリミ恥部名義で活動する白井剛史のヴォイス+身体パフォーマンスがコラボレーションする即興プログラムだ。
 全長76mの3号トンネル内はわずかな照明があるものの想像以上に暗い。先ほどまでの陽が降り注いでいた外界と打って変わって、冷たい空気と温度。さらに、進むほどに外の音も遮断され、時間感覚が一瞬にして朧げになる。そんなトンネルの異空間を感じ入っているうち、出口の光のほうからかすかに聴こえる風のような地下水のような不思議な反響音。「ゴ…ゴゴゴゴゴゴ……」と鳴るほうに向かってみると、体の奥から絞り出すように声を発する白井と、彼を先導するように鳴りものを静かに叩く池上英樹の姿。ともに闇と同化するような黒の上下に緑の蛍光ストリングスが施された出で立ち。所狭しと二人に見入る観客たちの間を探るようにひそやかに音を出しながら歩き進む池上と白井。すると、ポイントを見つけたかのように白井が立ち止まり、トンネル中に轟くような声量を発しはじめる。そして、場の空気、エネルギーをつかむように両手を大きく空に掲げ、正に“プリミティヴ”な身体パフォーマンスを加速。「ウォーーーーーー!」と、地から吹き出すようなその雄叫びに呼応し、池上はバスドラム、テナードラム、ジャンベ、カホン、ブリキのバケツ等々、トンネル内の要所要所に設置された打楽器から、その瞬間瞬間をチューニングするように「叩く」モノを選び、そして「叩く」。もう一人のヴォイスと聴き紛うような音でカホンを操り、空間の空気を大きく切り裂くようにバスドラムを響かせ、そして強弱つけて響き渡る唸り声のような白井のヴォイスはなおも止まらない。かすかな照明で二人のシルエットは赤レンガに大きく浮かび上がり、気がつけばトンネルは太古の洞窟の風景へと見事に変貌した。居合わせた観客たちを縫うように動きまわるその姿は、まるで洞窟の岩場を自在に移動する原始の二人。生への歓びと祈りに立ち返るような、言葉も旋律もない「音」と「表現」の原初的なエネルギー。時間にして15~20分だったか、スタートからなんとも濃密な演目である。パフォーマンスの途中、目前で繰り広げられる非日常にブランケットを頭から被り、母親の横でおびえる小学生の女の子。彼女が体験したこの闇の記憶が、深いイマジネーションとしていつか開花する日がくるやもしれない。とっさにそんな思いも胸によぎる。

初っ端から「音とトンネル」の装置が作り出す不思議な高揚を感じながら、2つ目のステージ「4号トンネル」に移動。渓谷の一本道を10分かけてハイクするという立派な山歩き。今回の「爆クラ アースダイバー」はトンネル体験のみならず、この秋の自然に包まれた山歩きも重要ポイントだ。ゆえに観客たちは皆、アウトドア仕様の格好で、各自簡易イスも持参である。ちょっとしたフジロック方式とでも言おうか。そんな参加意識も相まり、1つ目のトンネルを体験したこの時点で「行く手にどんなトンネルがあり、何が起こるのか」冒険心も加味されていく。

 そうして歩いていると、山道の先から段々と聴こえてくる美しい女声のハーモニー。見知らぬ自然のなかで、どこからともなく清らかな女性の歌が? そんなローレライ的磁力に導かれるように林の道を抜けた先、忽然と目前に表れたのは…。荘厳なレンガに囲まれた暗闇の中央で、神聖なミサが繰り広げられていたのである。そう、この4号トンネルのテーマは「合唱の闇」。ヴァチカン市国にも招聘された名古屋芸大・女声アンサンブルMarimo座による賛美歌、宗教歌のアカペラプログラムだ。7本の燭台の上で揺れる蝋燭の灯りが、白いローブを纏った13人の女性を静かに照らし、足元にはキャンドルで十字架が作られている。彼女たちを囲むように座る観客も静かに祈りを捧げる敬虔な信者の如く。彼方に見える出口の光をバックに、トンネルの黒、ローブの白、揺らめく蝋燭のかすかなオレンジの風景は、渓谷に突如出現した秘密教会のよう。ルネサンス期、そして現代の作曲家が作った賛美歌5曲を、無伴奏の美しく澄みきったハーモニーで歌うMarimo座の女性たち。トンネルという暗闇の筒の中で彼女たちの声は美しく反響し、それは文字通り“静謐”という言葉が胸の奥に染みるような純度の高い響きであった。

Marimo座の秘密の教会を後にし、3つ目のステージ「5号トンネル」のテーマは「フルートとギターの闇」。その表現力とスキルの高さで若手第一人者とされるフルート奏者の泉真由と、彼女とユニットを組み、自身も国内外で活躍するギタリスト松田弦のデュオによるパフォーマンスだ。
 この頃になると、2つのトンネルと移動という名のハイクを体験した観客たちも場慣れして余裕も生まれる。それがトンネル内に空気として表れるのがまた面白い。暗闇の中に漂うどこかリラックスしたムード。そんな中、トンネル中央に表れた演奏者の泉と松田の二人は、なんと発光していた…! 
 実は今回、トンネル内の闇を生かすため、照明を極力使わないことも大切なコンセプトだった。闇を損なわず、しかし演者が楽器を扱える最小限の灯りを確保するにはどうすればいいか。そこでプランされたのが、演奏者がLEDを施した衣装を着用する案。そして、この日のため湯山が白羽の矢を当てた若干18歳の服飾クリエイター、上條榛花がLEDを宝石のように組み込むオリジナル衣装を短期間で作り上げた。スカート部の内からLEDを光らせた白のオーガンジーのミニドレスを纏った泉は、暗闇の中に表れたフルートを持つ妖精のような出で立ち。松田も上下黒の衣装と自身のドレッドヘアにもLEDがセットされ、白く発光する二人の存在がトンネルをどこかスタイリッシュな空間に導く。奏でられたのはオリジナルアレンジによるドビュッシー「夢」、武満徹「海へ」より〈白鯨〉、バルトーク「ルーマニア民族舞曲」とタイプの異なる3曲。正に夢のような柔らかな響き、白鯨の鳴き声を想起させる深い響き、リズミカルで情緒的な旋律と、シーンは幽玄に変化していくが、一貫してフルートの清澄感溢れる響きはトンネルの冷たい空気と共鳴するように澄み渡り、ギターは清廉な音を紡ぎ出す。LEDの光とともに空気感と音の透明度がトンネルの中で一体化したような精緻な空間、パフォーマンスが創り上げられた。

さて、舞台はいよいよ最後のトンネル「6号トンネル」へ。全長333mと、4基のトンネルの中でも最長を誇り、しかも途中からカーブする形状。ゆえにこれまで確認できた出口の光もここでは見えない。まるで行く手が塞がれるように続く内部。ここに登場するのが、この日のためにスイスから帰国したという世界的ソプラノ歌手、林正子。彼女の無伴奏による生歌そのものがこの場で披露されるのだ。
 かろうじて足元が分かる程度の薄暗いトンネルの中、蝋燭に囲まれたシンプルな木のステージがひとつ。これを取り囲むように観客は静かにプリマドンナの登場を待つ。そして、そして。闇のなか表れたのは、中世を思わせるような黒白のロングドレスに、その全身を発光パールのようにあしらったLEDに身をつつむ林正子、その人。この大胆な衣装も上條によるものだ。頭にもLEDのティアラが飾られ、ドレスの裾を確認しながらエスコートされ進むその姿は、まるで地下に幽閉された中世ヨーロッパの姫の脱出劇のよう。さらにステージに上がれば、LEDの光に本人自ら発する存在感が増大され、その立ち姿だけで目が奪われる。「こんな残響のところで歌うことはあまりないので、変わった曲を選びました」と、これから歌うラヴェルの「2つのヘブライの歌」より<頌栄の祈り>と<永遠の謎>の2曲を紹介したあと、ソプラノに移った第一声のその圧倒感たるや。トンネルの全ての暗闇を制圧し、全ての空気を震わせるかのようなソプラノ。それをこの至近距離で体感するとはこういうことかと、観客全員でかたずを飲む一体感。ラヴェルの祈りの歌を揺るぎなく歌うその姿の神々しさを見上げるように聴き入り、見入る観客。その光景はさながらエル・グレコの絵画を彷佛とさせるような、と言ってもオーバーでないほどの異世界感。あまりにもの観客の集中力に、1曲目を歌い終わった林が「もっとリラックスして聴いてくださいね」と思わず声をかけるほどである。一瞬その言葉で柔らかな空気が流れるも、次の歌がはじまると、またもや見事なソプラノが暗闇のトンネルの残響と一体化し、その姿はLEDの宝石で絶えず発光し、しかし闇も光もものともしない美しく力強い声は確固たる響きとなり、やはり聴衆は息をのみ目を見張る。そうした場の全ての要素が凝縮され、天の歌を地の底で体感、目撃しているような異次元レベルのソプラノステージ。こんなライヴ体験はジャンル問わず滅多にできない。まるで聖なるマリア様を仰ぎ見る羊になったような気分である。

林正子の凄まじい余韻のまま、同じ5号トンネルの暗闇をさらに進む。待ち構えるのは「トンネルのクラシック」最後のプログラム。主宰者湯山玲子が選曲するクラシック楽曲を、石黒謙による極上サウンドシステムで爆音再生する試み。トンネル奥の薄明かりのなか、左右にスピーカーが設置され、その中央で湯山がラップトップから音源を吟味している。これに対面するように思い思いの場所に座る観客。さて、1曲目。あたかも汽車が線路を力強く走り続けるようなストリングスのミニマル音。スティーヴ・ライヒの「ディファレント・トレインズ」で幕開けである。そう、ある時期まで今いるこの場所で確かに汽車が走っていた。亡き中央西線へのオマージュの心憎い選曲である。それにしても、サウンドシステムの音響が素晴らしい。「古いトンネルは、煉瓦を手作業で張り詰めたランダムな凸凹が絶妙な拡散効果を発揮」とパンフレットで石黒が解説しているように、ストリングスの束がそこで噴出しているような臨場感。ところが、それはほんの序の口だった。聴き進むにつれてこの音響と湯山の選曲、トンネルという環境の三位一体は凶悪度を増していく。ライヒのあとにカラマーノフ「ピアノ協奏曲」と続き、アグネス・バルツァのソプラノによる「カルメン」の〈ハバネラ〉からメシアンの「トゥーランガリラ交響曲」にカットイン。エネルギーの強いこの「トゥーランガリラ交響曲」の響きの恐ろしさと言ったら。曲のMAXの盛り上がりとともに気がつけば体が爆音の振動を受け、ビリビリと内まで震えている。こんな体の響き方はベースミュージックをレゲエサウンドシステムで浴びたとき、または音響系電子アーティストの大音量ライヴパルス音を電気風呂の如く浴びた以来。なんでも、トンネルという筒状の場所そのものが巨大なひとつの共鳴管で、オーディオ再生すれば低域が大スケールで再生されるという。さらに今回は特別なアンプも稼動させている、と。なるほど、体に恐ろしく直球に作用されるわけである。この三位一体攻撃はその後もマーラー「交響曲第9番第1楽章」を荘厳なスケールで再生し、いよいよラストはストラヴィンスキーの「春の祭典」で大爆発。全6曲を完走し「トンネルのクラシック」は大団円のうち幕を閉じた。

 13時にスタートし16時までの3時間。原始の洞窟、静謐なミサ、フルートとギターの作り出す透明度、エル・グレコの世界の異次元ソプラノ、そして実は凶暴なクラシック音響。この数時間で体験した4つのトンネルのそれぞれの異空間は、見事なパラレルワールドの旅であり、そこに通低するのはそれぞれの音楽の根源に触れるような旅だったということ。しかし思い返すに、ただトンネルと演者がそこにいた、という話なのである。突飛なシチュエーションのようでいて、実はシンプル極まりなく、だからこそ、来場者は目前で行われた音楽をトリガーにして、自分のイマジネーションを自由に主体的に巡らせることが出来る。そして、その湧き出るイマジネーションの集合が、それぞれの場をさらなる次元へと押し上げてもいるのだ。
 特筆したいのは、ともすれば実験的、アート的とも言えるこの企画をマニアックなものに落とし込まず、エンタテインメント性ある空気に押し広げていること。このセンスをかたちにしている湯山の功績は大きいと思う。間口は広く奥行きは深く。そして、この試みに扉を開けて全力で協力する地元の方々の姿に、心から感銘したことも付記しておく。

Text:吉岡洋美